会報 2024年 11月
岐阜県人会主催の文化事業
ブラジル岐阜県人会の文化活動として特筆される一つに、絵画展がある。2006年より毎年1回、(在サンパウロ日本国総領事館の後援により、同総領事館多目的ホールで開催してきた。 県人会と絵画は無縁な存在ではない。 土本真澄会員はブラジル日本文化協会美術委員会に属する日系画家のの1人。 小島康一会員(副会長、相談役を歴任)は、早くから具象画の分野で名を知られていた。 山田彦次会員(1990年度より会長)も絵画についての造詣が深く、1990年代にはいってからは、みずから絵筆をとるようになった。 2003年2月、山田会長の提案で県人会主催「絵画教室」が催された。 毎月「毎月第一日曜日および第三日曜日の午前10時から午後1時まで」、県人会会館サロンで開催していたが、講師の都合により1年余りで閉鎖、その後、小島、山田の両名がブラジル日本文化福祉協会美術委員会主催の絵画展に出展を続けていた。
2006年に入り、県人会会員のうち絵画に関心のある数人から、「絵画展開催」の要望が出る。これを受けた理事会は、同年7月14日、絵画展に付いて審議。 日系画家及び非日系画家の交流を目的に、とりあえずテストケースとして「15名による小規模絵画展」の開催を決定した。 非日系画家を交える点に特色があり、「日伯友情交流展」とするなど工夫をこらす。 画家の交流を主目的とする文化事業であるから、展示作品の販売という経済行為は度外視した。 そのため、会場として在サンパウロ日本国総領事館の多目的ホールをえらび、同館文化班へ要請したところ、無償提供を受けることになった。 しかも、絵画展の趣盲に賛同した西林万寿夫総領事(=当時)が、「県人会主催・総領事館後援」による開催を快諾、以後、毎年の絵画展はこの形式を踏襲してきた。
同年9月19日午後5時30分、会場の在サンパウロ日本国総領事館多目的ホールにて、オープニングセレモニーを開催。総領事館からは西林総領事、武田幸子副領事(文化班)らが出席。 総領事が祝辞を述べる(会期は同月29日まで)。出展画家は日系人7名、非日系人8名。 試験的なプログラムのつもりだったが、好評を博したため理事会では10月22日の会議で「毎年1回断続的に開催」と決定。 会場を総領事館多目的ホールとし、日伯合同絵画展という形式で実施してきた(*2024年度で20回を数える)2007年の第2回絵画展は、ブラジル移住100周年(2008年)を視野に入れて検討。 1年前に開催するので、前夜祭という意味を込めて「日伯交流展99」とした。 会期は9月11日から1月21日まで。 前回の実績が認められ、オープニングセレモニーには絵画分野の関係者に加えて、ブラジル日本文化福祉協会から山下ジョルジェ副会長、桂川富夫理事らも出席、西林総領事は挨拶の中で、「来年は日本移民100周年でもあり、引き続き開催されることを期待しています」と述べた。
2008年は第3か絵画展のほか、別の企画も実施。 日本人のブラジル移住100周年のほか、ブラジル岐阜県人会創立70周年と岐阜県人ブラジル移住95周年に当たる。そのため県人会では同年5月に記念祭を挙行。 プログラムのひとつとして、「ブラジル日本移民百周年記念絵画展」の開催が決まる。 祭典前夜祭プログラムを郊外のモジ・ダス・クルーゼス市で実施することになり、懸念絵画展の同じ場所(モジ・ショッピングセンター)と決定。 祭典の後援者であるモジ市役所に敬意を表し。 絵画展に付いては同市役所主催、県人会及びショッピングセンター後援という形に下(会期は同年5月23日~6月14日まで)。
これは別枠のプログラムであるから、総領事館後援の絵画展と同一視することはできない。 県人会主催・総領事館後援の「第3回日伯友情交流絵画展」は、9月22日~10月3日まで、総領事館多目的ホールにて開催。第4回は2009年9月10日~21日まで、この時、名称を「日伯合同記念絵画展」(Exposição de Intercâmbio Nipo-Brasileiro)と変更。 出展画家の枠を広大し、日系画家、非日系画家合わせて21名となる。 オープニングセレモニーには、大部一秋総領事、小林雅彦首席総領事が出席。
第5回は2010年9月10日~17日までの開催。 事前に用意したプログラムに初めて開催回数を印刷した。 ところがポルトガル語で「6ª Exposição de Intercâmbio Nipo-Brasileiro」と誤記。 「第6回日伯合同絵画展」となって、以後、2013年の第9回(正しくは第8回)まで、番号は外れたままになっている。 名称は、2011年から「日伯交流絵画展」と変更。 2013年は「県人会ブラジル移住100周年。 ブラジル岐阜県人会創立75周年」という大きな節目にあたる。 出展画家は過去多の23人となった。
ブラジルにおける都道県人会の中で、絵画展を実施したケースは他になく、岐阜県人会として誇るべき事業である。 しかし、計画性に乏しいため、第4回(2009年開催)から マンネリ化の兆候が指摘されていた。
(原稿:100周年記念誌から抜粋)
「第20回日伯友情交流絵画展」開催
「第20回日伯友情交流絵画展」11月4日(月)16:00よりオープニングセレモニーが開催され,来賓として西尾ロベルト宮坂国人財団理事長兼文協副会長のご参列を賜り、70名ほどの参加者で盛大に執り行われました。
今回、20回という節目にあたり、46出展者59作品があり、過去最高となり、また母県よりお二人4作品がオンライン参加されました。
今回もリアル(会場)展示とオンライン展示のハイブリッド絵画展で、橋本マルコス絵画展委員会委員長はじめ、矢島エイジ委員、加藤允彦委員、シルビオ メーロ委員の毎回ながらのご尽力により、また佐々木よしこブラジル岐阜県人会事務局員の献身的な働きで、素晴らしい絵画展となりました。
その他、山田彦次元ブラジル岐阜県人会会長と小島康一同会元副会長を絵画展発起人として御招待し、また小田エルザ画伯をこの記念絵画展の招待画家として、御三方を表彰しました。
オープニングセレモニーでは山田元会長に絵画展創立のキッカケや経緯をご紹介頂き、大変興味あるお話しを賜りました。
長尾同会副会長の素晴らしい司会で進行し、小田エルザさんのウイットに富んだ挨拶は参加者の皆さんに大変興味深い話しをされ、共感しました。
今回の会場、ブラジル日本文化福祉協会(文協)での展示は終了しましたが、インターネットでの展示は次のURLからご覧いただけます。
https://gifukenjinkai.org.br/20expo
素晴らしい作品ばかりです。
お待ちしています。
2024年10月の出来事
- 01日 11月の県人会慰安旅行参加者数は38名
- 18日 教へ絵画展のサロン貸し出し料金納める
- 21日
- 11月の忘年会&敬老会のお知らせを載せた県人会会報9月号郵送、メール送信
- 県人会定例役員会
- 31日 絵画展のカタログ製作費を納める
2024年10月定例理事会議事録要旨
- 日時: 2024年10月23日(月) 20:00
- 参加者: 長屋充良会長、長尾ジョージ昇副会長、佐久間ソニア書記理事、大野マルコス理事、大野光男正監事、児玉リリアン正監事、平野イラシ理事
- 議事録:
- 会長挨拶
- 岐阜県警語学研修生、尾川さん、今井さんに対し、県人会役員に個人的に交流を促す。
- 「第20回日伯友情絵画展」の進捗状況を説明。 記念品の記念ボールペン、カタログなど準備が進んでいること、4日7時からの準備に役員の協力を求める。
- 14-17日の県人会慰安旅行について、報告。 バス、宿泊先ともお陰様で一杯となる。
宴会のアトラクションでの景品を県人会にあるもので、調達する。 - 県人会事務局員を募集する。
- 11月30日の忘年会&敬老会について、説明、協力、支援を請う。
- 11月26日、県連主催「第5回シンポジウム」に県人会から児玉エンヒッキ理事、日々野アリサ監事補が参加予定
- 9月度事業佐久間理事より報告
- 9月度会計長尾理事より報告
- 会長挨拶