会報 2018年02月

新会長よりご挨拶

この度2月25日の定期総会での選挙に於いて、ブラジル岐阜県人会会長の大任を拝命されました、長屋充良と申します。

ここで簡単に自己紹介をさせて頂きたく思います。 私は在伯35年、岐阜県関市板取(旧・武儀郡板取村)出身の58歳、岐阜県立長良高校卒で、 そがやほねつぎの吉村先生に内弟子として従事する傍ら、名古屋の中部柔整専門学校にて柔道整復師の免許習得しました。 その後、東京・日本橋のシオカワ・スクール・オブ・カイロプラクティックにてカイロプラクターも習得。 付属クリニックで従事並びにスクールにて講師を務めました。

院長兼校長の塩川満章先生がブラジルにクリニックをオープンするのに伴い、先発隊として、1982年12月に来聖しました。 クリニックを開設して3年後、日系2世のエリザベッチ・恵美子と結婚。 時同じくして、モエマ地区にて独立開業致しました。

92年には4人のカイロプラクテターでブラジルカイロプラクティック協会を創立。 ブラジルで2つの大学にてカイロプラクティック科を開設し、カイロの普及に勤めました。

その後、渡伯30年目にFMU理学療法士科に入学。 57歳でブラジル公認の理学療法士となり、現在は医師である長男、長女、次男と整形外科およびリハビリテーションのクリニックを営んでおります。

県人会をお手伝いさせて頂くようになり、8年になりますが、当会が置かれている現状は多少なりとも理解しているつもりであります。 といいますのも、県人会創立80年を迎えた現在、会員の高齢化と減少、特に若手の県費留学生や研修生、交流派遣団員の不参加なども見分しております。 もちろん、慢性的な財政赤字や事務所移転によるイベント開催の場所の欠如など問題は蓄積していますことは重々承知しております。

そこでこれは、私見ではありますが、まず目標として

  1. ブラジル岐阜県人会創立80周年、岐阜県人ブラジル移住105周年、岐阜県農業高校生海外実習派遣40周年という記念の年である本年、7月29日開催される予定である記念式典を大成功させる。
  2. 定款改正をして、現在岐阜県人出身者並びにその子弟のみという会員資格をかえて、会員と賛助会員の隔りを取り去り、県出身者だけでなく、岐阜に住んだことがある方、岐阜県に興味がある方なども会員とし、会員・会費の増加と活性化を促す。
  3. 会員参加の拡大の為に、県連が主催する日本祭り(フェスティバル・ジャポン)に岐阜県のブースに参加。 特に若手の会員や駐在員の会員の方々などにも積極的に参加して頂き、岐阜県をアピールし、会の親睦交流も活性化させる。
  4. 小さくても身の丈に合ったメトロ近辺の一軒家を自己資金で入手し、会館とする事により、イベントを開催。 かつコンドミニオ無しによる経費の軽減、空き部屋を貸して収入源確保。
  5. 母県との交流をますます活発させ、岐阜県農業高校生海外実習派遣のサポートの継続、 なおかつ、岐阜県の窓口として、岐阜県内の企業に対して人材確保兼派遣のサポート。 県の窓口として県物産会の催し開催。 スポーツ交流、シニアボランティアの受け入れ、県出身者の講演会など人的文化的交流を積極的に推し進める。
  6. 対日本の母県のみならず、海外にある岐阜県人会との横のネットワークも強化し、交流を深めたい。  まずは人的・文化的交流の促進!(仮称)世界岐阜県人会連合を設立し、テレビ会議等で世界に広がる 岐阜県人会サミットの開催を実現する。 しいては、ブラジル・サンパウロの会館内に、そのための岐 阜県事務所を開設!

上記の案は、県人会運営の指針として理事会で十分に討論を尽くされた上で実現していきたいと願っております。

80年という歴史あるブラジル岐阜県人会の会長として、山田顧問はじめ諸先輩方が築いてこられたこの由緒ある当会を、滅私奉公 誠心誠意 一生懸命やりたいと思っておりますので、どうか皆様のご協力、ご理解を賜りますよう、心からお願い申し上げます。

最後に、当会会員の皆様のご多幸と益々のご活躍をお祈り致しまして、会長就任の挨拶とさせて頂きます。

平成30年吉日

(原稿: ブラジル岐阜県人会会長 長屋 充良)

 

 

2018年から長屋充良新会長のもとに新体制が発足

2017年度末定時総会開催

ブラジル岐阜県人会2017年度末定時総会が2月25日(日)午前10時30分からニッケイ・パラス・ホテル(サンパウロ市内リベルダーデ区ガルボン・ブエノ街425番)で開催された。

開会に先立ち、青山髙夫会長より挨拶の中で「任期途中で体調を崩してしまい、なおかつ遠方に住んでいることもあり、十分な県人会運営に携わる事ができず、会員の皆様には大変ご迷惑をおかけしてしまった」との言葉がありました。

引続き、臨時議長の青山会長より総会議長に坂野政信会員を選出し、早速審議に入りました。 まず、浅野悟書記理事が「2017年度の事業報告」を行い、承認されました。 日比野健一会計理事が「2017年度会計報告」を行なった後、監事会を代表して、金子亨資監事が会計報告の正当性を認める監事会所感を述べ、出席者一同は満場一致のもとに承認しました。

2017年度末の審議が終わり、青山髙夫会長より「無事に任務を終える事ができましたのは全理事を始め、会員の皆様方のご理解があったからこそです。 そして次期新体制のもとに執行部のたゆまない努力、さらなるご活躍を祈念いたします 」と挨拶されました。

続いて役員改選に移り、金子亨資選挙管理委員長より候補者名簿が発表され、長屋充良氏を新会長とした新役員が出席者たちの拍手で承認されました。 (新役員、新監事の氏名は別紙参照)。 なお、監事会メンバーには大野光男氏、伊藤パウロ勉氏が留任したほか、浅野悟氏が正監事として選任されました。

新会長となった長屋会長の就任あいさつでは、「高齢化による会員の減少は現実問題として上げられますが、若い世代、特に元県費留学生、元技術研修生、元岐伯交流事業派遣員の他、県出身者に留まらず、岐阜に住んだことがある方、岐阜県に興味がある方々の勧誘を実施すれば、会員増につながると思うので、定款改正を行いたい」と述べられました。 さらには「県連主催の日本祭りの参加やいろいろなイベントに参加する事によって、会員の増加、活性化を図りたい」との考えも述べられました。 また「駐在員の方々へ積極的に呼びかけて、若い日本人一世の会員増へとつなげ『ブラジルでの岐阜県人』の輪を広げてゆきたいと抱負を述べられました。

続いて、長屋充良会長より、理事職には橋詰二朗氏、日比野亘氏、大野美夏氏、渡辺量平・リカルド氏が指名されました。 また、山田彦次氏にも顧問続投を要請されました。

「2018年度事業計画案」は、この度、書記理事に就任した金子亨資氏より提出され、原案の通りに承認されました。 続く「2018年度予算案」は日比野健一会計理事より本年度の周年式典の収支計画が計上されており、例年以上に多く予算計画がたてられている事と、前年度の繰越赤字(4.1万レアル)が慢性化とならないように対策を講じる必要性を訴えられ、急きょ新理事会において、優先事項として取り組んで行く決意が述べられました。 また、2018年度の年会費も引続き150レアルで承認されました。

正午には全ての議題を終了し、閉会の挨拶は国井宏祐副会長によって行われ、無事、閉会となりました。

総会後は全員ホテル内のレストランへ移動。 新年会の会食会が催され、午後4時頃まで新会長を囲んで新体制への支援と期待に話も熱く盛り上がりました。

【2018年~2019年度の役員】

  • 理事会
    • 会長 = 長屋充良
    • 副会長 = 国井宏祐
    • 書記理事 = 金子亨資
    • 会計理事 = 日比野健一
    • 理事 = 橋詰二朗、 日比野亘、大野美夏、渡辺量平・リカル
  • 監事会
    • 正監事 = 浅野悟、大野光男、伊藤勉・パウロ
    • 補欠監事 = 安田正子、平野ユミ・イラシー

(原稿: ブラジル岐阜県人会マネージャー坂野 政信)

 

 

おかげさまで

岐阜県人会会員の皆様方におかれましては、如何、新しい年をお迎えされましたでしょうか。

遅ればせながら、あらためて新年のご挨拶を申し上げます。 2018年の干支は戌年です。 私事になりますが、今年は7回目を迎える年男となりました。

1953年5月に岐阜県多治見市よりブラジル、サンパウロ郊外のマウアー市へ居住を構えてから製陶業一筋に60数年と月日が経ちました。

そして、ブラジル岐阜県人会に入会後の1994年には副会長の要職を任されるようになりました。 副会長として県人会のあらゆるイベント行事には家族総員し、積極的に参加して参りました。 特に記憶に残っているのは、陶器の仕事が順調に行くようになった頃、絵画に関心があった私は、当時会長でした山田彦次氏の誘いもあったことで、ブラジル岐阜県人会が開設した絵画教室へ、毎週のように指導のために出向いて行きました。 その後は、単なる絵画に対する興味本位を越えて、一枚、一枚と描かれて行く絵が売れるようにもなり、益々と絵画にのめり込んで行きました。

長女の道恵・マルシアは県人会の推薦により、1989年度の岐阜県海外技術研修員として訪日。 その後、岐阜県庁の職員の池田氏と縁があり婚姻を結び、3人の母親となりました。 現在は、家庭の主婦に留まらず、通訳や翻訳の仕事にも携わっており、日伯協会では留学生や研修生に対し、アドバイザー的な役割を担っており、日伯交流の支援活動に励んでおります。

日本生まれの長女、池田真里奈(孫)は、一昨年、サンパウロ州立大学(USP)へ一年間、語学研修生として来伯。 上級レベルのポルトガル語を習得後、無事に帰国。 その後は、信用金庫に採用され元気に働いております。

また、長男の池田素輝(孫)は、広島県江田島市江田島町、海上自衛隊幹部候補生学校へ入学。 今年、無事卒業となり三等海尉に任官いたします。

絵画を始めてから、今年は50年と節目の年になります。 マウアー市の美術館で個展を開催する事も決まり、忙しい日々を送っております。 それと、父の小島重峰陶芸集の発刊も計画中です。

お陰様で、ブラジル岐阜県人会に入会したことにより、多くの方との出会いもありました。 さらには、県人会の活動を活発化させるために、役員として、試行錯誤を繰り返しながら2011年に要職を離れるまでの間、全身全霊で貢献することができましたのは、これも一重に皆様方のご支援、協力があったかこそだと、感謝の念に堪えません。

我が人生には、ブラジル岐阜県人会の存在がとても大きなものです。 この事を忘れずにこれからも感謝の気持ちを持ち県人会活動に微力ながらも尽くして参りたいと思っております。

(原稿: ブラジル岐阜県人会元副会長 小島 康一 84歳)

 

 

2018年1月の出来事

  • 2日  ブラジル岐阜県人会事務局はこの日より業務を開始。
  • 12日  宮坂財団より「100年の歩み」ポトガル語版制作への支援決定通知が届く。
  • 19日  宮坂財団からの「100年の歩み」ポ語版制作支援に対し、誓約書を提出。
  • 23日  平成29年度ブラジル岐阜県人会の補助金実績報告書が纏まり、岐阜県海外戦略推進課へ事前精査を依頼中だったが、規定内で「問題はない」と連絡を受ける。
  • 29日
    • 2017年度の補助金申請書を岐阜県海外戦略推進課・宇野芳宣氏宛に郵送。
    • 岐阜新市長・柴橋正直氏に祝電を送る。
    • 美濃加茂新市長・伊藤誠一氏に祝電を送る。

 

 

2018年1月定例理事会議事録要旨

  • 日時  2018年1月23日 (火) 午後5時
  • 出席者  日比野健一(会計理事)、浅野悟(書記理事)、原田敏彦(理事)、長屋充良(理事)、金子亨資(監事)、坂野政信(マネージャー)、影山六男(事務局)
  • 審議内容
    1. 浅野書記理事が12月の業務報告を行い、了承された。
    2. 日比野会計理事が12月の会計報告を行い、了承された。
    3. 岐阜県人会創立80周年、岐阜県人ブラジル移住105周年、第40回岐阜県農業高校生海外実習派遣団の合同式典開催に対し、項目別に費用内容を再検討。
    4. 年表「岐阜県人ブラジル移住100年の歩み」のポルトガル語版の編集作業が済み、製本作業を進行中と報告。
    5. 2017年度末総会と役員改選について、提出書類の再チエックが行われた。 また。 定時総会日は2018年2月25日(日)と予定通り開催する事になった。 なお、選挙委員会より、新理事のシャッパの提出は、総会の10日前までと期限が設定された。 総会・新年食事会の参加者締切日は、2月19日(月)。