2018年度末定期総会
ブラジル岐阜県人会は、去る2019年2月24日(日)、午前10時半よりニッケイパレスホテルのサロンで、2018年度末定時総会を開催した。
総会議長には日比野亘会員が選出された。ブログラムに従い、①2018年度事業報告、②2018年度会計報告、③県人会事務所の売却、④新会館取得、⑤2019年度事業計画、⑥2019年度予算案、⑦2019年度年会費について審議が行われた。
先ず、長屋充良会長は冒頭の挨拶で、「会長職に就任して1年目を迎える事となったが、昨年は『ブラジル岐阜県人会創立80周年』、『岐阜県人ブラジル移住105周年』、『岐阜県農業高校生海外実習派遣40年』と周年記念行事が無事に滞りなく開催出来た事に対し、会員の皆様のご協力、ご支援の賜りに依るものでした」と、感謝の言葉を述べ、「今年の7月に開催される日本祭りでは、ブラジル岐阜県人会は独自のブーツを設け、郷土食を提供と共にアピールして行きたいので、会員の方々の参加および多くのボランティアの賛同をお願いしたい」と呼び掛けた。
また、県費留学制度については、語学レベルは日本語能力試験N2以上の規定はなく、日常会話が可能であれば、条件を満たす事となるのでより多くの応募者の申請を促された。
続いて、議題に取り上げられた県人会の事務所売却と新会館取得の必要性についての説明も以下のように行った。
①現事務所は日曜日、ビルが閉鎖されており使用できない。②小スペースの為、イベント開催や若手会員の参加が中々実現に結びつかない。③ビルの管理費が高額。④管理費のない物件は経費削減に繋がる。⑤ 空き部屋を寄宿舎用にあて、賃貸収入により運営費を賄う、等々。
今年の県人会の方針は、「更なる飛躍の年となるように、滅私奉公の精神のもとで邁進して行く所存です」と、力強い決意を語られた。
引続き、金子亭資書記理事より「2018年度事業報告」が発表され、承認された。次に、日比野健一会計理事より「2018年度の会計報告」が発表され、前年度との対比で23,127.09レアルが黒字に転換。前年度繰越金を加算した568,047.25レアルが次期繰越金となった旨が報告された。監事会を代表して、浅野悟第一監事が正当性を認める所感を述べ、出席者一同、満場一致の下に承認された。
県人会の事務所売却、新会館取得の審議に入ると、様々な質疑が行われ、熱い論議が飛び交った。
①新会館を取得し、具体的にどのような活動を行うのか? ②修繕費や警備対策も要するので一概に経費削減と言えるのか? ③イベントを催す時に、他の適切な場所を借りて行ってもよいのではないか、など様々な質問が発せられた。
長屋会長は「こうして総会で論議が交わされたのは、一途に会員の皆様が県人会を思う気持ちの表れであり、将来を見据えて真摯に考え、出してくれた意見だと思うので、今後も更に良い方法を議論して、良策を検討して行きたい」と述べた。
引続き「2019年度の事業計画案」が審議され、出席者から異議もなく承認された。「2019年予算計画」は、今年の7月に開催される日本祭りの収支を計上した金額が日比野会計理事より説明され、出席者の理解を得て、承認となった。
「2019年度年会費」は前年と同様に150レアルと据え置きが提案され、承認された。
他には特に質疑も無く、国井宏裕副会長より閉会の辞の挨拶があり、午前12時には終了となった。
そのまま全員、ホテル地下一階のレストランへ移動し、新年会の会場へと場を移した。総会での熱い議論が交わされた後だったが、食事を前にすると、皆一様にリラックスした雰囲気となり、美味しい食事を楽しみながら親睦を深めて、午後4時頃には終会となった。
(原稿:ブラジル岐阜県人会マネージャー坂野 政信)
第1回 南米‐岐阜県 若手リーダーの招聘プロジェクトに参加
2019年1月に行われた第1回南米‐岐阜県若手リーダーの招聘プロジェクトに参加させて頂きましたブラジル岐阜県人会会員のエリーナと申します。このイベントは、県人会活動へ若い世代の人たちの参加を促そうと、日本政府および岐阜県によって催されました。
参加者はブラジルからは池戸アンドレさんと私で、ペルーからは佐藤フェルナンドさんと小島孝弘さんのお二人、アルゼンチンからはカローネ・ルナさんと辻セバスチャンさんのお二人でした。
とてもハードなスケジュールでしたが大変有意義な時間を過ごせました。
まず、日本へ到着してすぐに岐阜県庁へ直行。神門副県知事と野島県議会副議長にお目にかかりました。とても暖かく対応して下さり、今後も中南米にある各岐阜県人会との交流を継続し、さらに深めたい御意向を示して下さいました。本当にありがたいことだと思います。
県庁訪問の後、岐阜新聞の本社を訪れ、杉山社長にお会い致しました。今まで何度もブラジルを訪問して下さった杉山社長。地球の反対側にいながらも日本の伝統を守る日系人家族に感動したことなど、社長のブラジルへの深い思いをお話して下さりました。
初日の最後の行事は、岐阜県庁主催の夕食懇談会で、財務の方々やブラジル、ペルーの留学生、元留学生が集まって下さり、とても楽しくて美味しい時間を過ごさせて頂きました。私の母国ブラジルにこんなにも温かい興味を示してくださった皆さんとお話ができて、本当に素晴らしい時間でした。
続いての3日間は、岐阜県の観光名所を見学させて頂きました。
1. 関市‐刀の製造で有名な場所です。関鍛冶伝承館を訪れ、刀の製造工程を体験しました。ナイフや手術器具の生産でも有名なところです。
2. 美濃市‐和紙でできた素敵な灯篭のある博物館を見学しました。またそこまでの伝統的な町並みを着物姿で散策させて頂きました。
3. 郡上市‐食品サンプルと郡上踊りで有名な場所です。天ぷらとレタスのサンプルを蝋で作ったあと、郡上踊り博物館で有名な郡上踊りを習わせて頂きました。
4. 高山市‐年間365日行われていることで有名な高山市の朝市を見学したあと、屋台博物館を訪れました。展示されている色とりどりの屋台は約1トンの重さで、18人もの人が力を合わせて運ばれるそうです。
5. 白川郷‐ユネスコ世界遺産にも登録されているこの集落は、木造の家ですが、数トンもの重さの雪に耐えられる屋根です。
日本滞在の帰国2日前は、日本に在住している家族や親戚に会ってきました。短い時間でしたが、家族に会えてとてもよかったです。 最後の日は、日本に在住しているブラジル人3名(大里さん、マルセーロさん、ナヤラさん)とアルゼンチン人の方1名で美濃加茂市に集まり、座談会が行われました。とても有意義な話し合いで、今後どのように県人会が県との交流を深めるべきか、手ごたえや将来性を得ることができました。みなさんの意見では、岐阜市には大企業が多いので、県費制度などを活用し、専門学校で留学研修を実施し、その後、就職できるようにしてはどうかということでした。
祖国日本を訪れる機会を与えて下さった岐阜県、日本政府、およびブラジル岐阜県人会の皆々様へこの書面を借りて、改めて御礼を申し上げます。
岐阜はとても豊かな所で、私たちブラジル人が多くのことを受け継ぎ、学ぶことができる故郷だと痛感しました。日系ブラジル人として、今後も日本文化を伝え、県人会を支えていきたいと思います。ありがとうございました。
(ブラジル岐阜県人会会員 深水長屋・エリーナ恵)
2019年1月の出来事
- 3日
- ブラジル岐阜県人会の業務を開始。
- 8日
- 若手リーダー招聘プロジェクトで訪日する長屋恵・エリーナさんと池戸えいじ・アンドレさんの見送りに、長屋充良会長、坂野政信マネージャーがグァルーリョス国際空港へ赴く。ルフトハンザ航空LH607便で予定通り午後7時45分に出発。
- 14日
- SOME Solução Empresariais e Cntábeis会計事務所からプロファイルおよび業務内容、見積書が届く。この件に関して理事会に提出し、検討する。
- 15日
- 若手リーダー招聘事業に参加した長屋恵・エリーナさん、池戸えいじ・アンドレさんがルフトハンザ航空のLH506便で無事、グァルーリョス国際空港へ到着。
- 16日
- 定例理事会を開催。若手リーダー招聘事業に参加した2名が訪日の報告を行った。
- 30日
- SOME Solução Empresariais e Cntábeis会計事務所との契約交渉は理事会の決定で事務局が担当することになる。同社のSr. Ralfeと現会計事務所のSr.Eliseuオーナーのもとで、月次経理書類の具体的な処理方法および月々のサービス料金と年末に支払われる13か月分(1/12)を月々に織り込んだ金額を明記した契約書の作成を依頼。
- 28日
- 2018年度の補助金申請書類を県庁へ郵送。
2019年1月定例理事会議事録要旨
- 2019年01月16日(水)午後5時~
- 出席者: 長屋充良会長、国井宏裕副会長、日比野健一(会計理事)、金子享資(書記理事)、橋詰二朗(理事)、日比野亘(理事)、坂野政信(マネージャー
- 審議内容
- 金子書記理事が12月の業務報告を行い、了承された。
- 日比野会計理事が12月の会計報告を行い、了承された。
- 2019年開催の日本祭り出店
- 出品の選択、原価計算、設備計画、そして全体的な粗利益試算を作成し、次回の理事会までに資料を纏め提出することになる。
- 日本祭り、郡上盆踊りのボランティア募集は、毎月県人会の会報、ホームページで発信して行き、協力者を募る対策を取って行く。
- 総会
- 提出される2018年度の事業、会計、実績報告書、2019年度の事業計画案、予算計画案が纏まり、理事会で事前審査が行われた。
- 事務所売却と新会館購入案を本年度の事業案に提出することが同理事会で決定された。
- 会計事務所のサービス業務が移設
- 長年経理処理を行ってきた会計事務所の閉鎖により、新会計事務所(SOME Soluções Empresariais e Contábeis)より提案書が提出された。サービスの業務内容や条件等の交渉に関しては、事務局に一任する事が執行部で決議された。
- 次回理事会2019年2月20日(水)17時~