会報 2020年06月

社会と汎発性流行病(パンデミック)

今年(西暦2020年)の初期、中国で発生した流感のウイルスがヨーロッパに広がって、ブラジルに来る可能性があるとうわさされました。 遠い世界の出来事のように聞こえ、ただの風邪だと言う権力者さえ現れました。
馬鹿な思い違いだった。 人種や社会階級を問わず、世界の国々がコロナウイルスに感染されていきました。
政治権力者、世界保健機関、国際連合など世界機構、生物学会の科学者のコミュニティーが、コヴィッド19(コロナウイルス)の感染の仕組みを理解して、感染経路を遮断しようと必死になって研究していますが、既に世界中の国々で四十万人以上の犠牲者を記録しています。
コロナウイルスは、世界中の社会や権力者たちに苦い教訓を与えています:
a)世界は無数のものを生産消費していますが、コロナウイルスの出現により、ロックダウンや隔離を余儀なく強いられ、中産階級や上流階級の人々はより少なく消費しても快適な生活が出来る事を発見しました。 その反面、下級階層の人々は契約のない職業に従事しているために社会保障プログラムを受けることが出来ず、危機をのりこえる事が困難になり、日常の経費を払う事ができず、ヨーロッパ、米国、日本のような裕福な国の援助プラグラムを受けることができずに苦しんでいます。
b)世界中に広がるウイルスが経済に悪影響を及ぼし、商業や工業を破壊し、失業者を生じて、貧困を増加させ、飢餓に苦しみ、どうすることもできない無力な貧困者を生み出しています。
七百万人以上が感染して、四十万人以上死んでいく未知の病気は、社会や権力者たちの団結と結束を育み、他人の欠乏と必要を和らげるために分かち合い、誠実・共感の心で他人を援助して、吾々の生存競争の苦痛を和らげ、吾々の人間性を再確認させる事は素晴らしいことです!
汎発性流行病(パンデミック)はロックダウン・隔離を強制して、非社交的な人にも他人との接触、抱擁、親切な行為を恋しくさせるでしょう。
隔離されていた祖父母が孫たちをもう一度抱擁したり、看護夫である父親が小さな子供にウイルスを感染させないように阻止して、泣くシーンに感動したり、世界各国のベランダで住民たちが一緒に歌ったり、音楽家が各自の家で楽器を演奏しているバーチャル・オーケストラを楽しんだり、消防士がはしごにのぼってトランペットを吹いたり、愛で苦痛や寂しさを和らげる工夫を凝らしている、素晴らしい人たちがいます!
各国の特殊性、経済、能率、政府の良し悪しに関わらず、マスク、呼吸器、手術着、薬剤など基本的なアイテムの製造を一国のみに任せる事は出来ない事を世界各国に認識させました。
ブラジルでは、支配階級の道徳観念の退廃や公徳心が無い事など重大な問題を抱えていますが、義務教育の欠陥や政治家の選挙を軽んじている国民の責任でもあります。
コロナウイルスは、突然変異の仕組みが分からない、ワクチンが存在しない、効率的な治療法がないなど、色々な要因によってブラジル社会を脅かしています。 無知により、コロナウイルスを認めない人もいます。
政治的にせき立てることなく、コロナウイルスのワクチンや効率的な治療法が出来る事を祈っています。 新しい波、又は新しいウイルスに敢然と立ち向かうために、背筋を伸ばして、平静な心で吾々の責任を果たし、隣人に対する連帯感や希望を抱いて、合法的な、公正な、公共心のあることを行って、穏やかで親切な、公明正大な態度を支配階級に要求して、きちんとした基礎的な下水設備、立派な病院施設、礼儀正しい教育制度など、比類のない社会を共に計画しましょうと提唱します。

著者:国井宏裕(くにい・ひろまさ)、日本国岐阜県出身、サンパウロ大学の工科大学(エスコラ・ポリテキニカ)の生産科卒、JPMorgan、BBA/Itaú-BBA、Votorantimなど銀行や工業に勤務後、現在XPInvestimentosから認定されたAlcanceInvestimentosの共同経営者・管理者。  西暦2016年以来、岐阜県人会の副会長

ブラジル都道府県人会連合会会長からのメッセージ
ブラジル岐阜県人会の皆様へ

謹啓
皆様方におかけましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
2020年4月20日に県連の新体制がスタートしました。 「県人会と県連が連携:未来に向かって」シャッパとしてこの任期中の」取り組みとして4つの提案があります。
そして、「県人会と県連が連携:未来に向かって」は次のメッセージを皆様に送ります。 それは、理事全員が県人会のメンバーであり、青年リーダー及び各県の責任者と新しい協力関係を構築し、組織を強化し活性化する取り組みです。
私たちを信頼し、ご協力くださり、一体となって、、現在そして将来の世代のための新時代を築いてまいりましょう。
各県の要人の方には、先祖や初期移民によってもたらされた伝統を守ることにより、ブラジル社会における県及び日系社会がその存在を強固にしていることをご理解いただきたいと願っています。 これは、世代に関係なく日系人の根本問題であり、同じルーツを持つ各県の要人の皆様にとっても誇りであると信じています。
このブラジル社会における子孫である県人会のリーダーと共に日本を普及する活動の組織化は県連次第であり、県人会を超えた失われることにない互いを信頼し認めあう絆は再活性化のけん引力となるものと信じています。
皇室や日本政府高官が訪れるイビラプエラ公園内のブラジル日本移民開拓先没者慰霊碑はブラジルの日本人移民の歴史を象徴しており、毎年6月18日に慰霊祭が行われます。 日本人移民の日やそのシンボルである慰霊碑は県連だけのものではなく、日系人すべてそして県人会のものです。 そして、これは、ブラジルにおける現在および未来の世代に伝えられ、その価値を認められるものです。
不幸にして、コロナウイルス禍により、第1回代表者会議を開くことができませんが、皆さん方の健康が第一であり、次回の会議まで健康でいらっしゃるよう祈念しています。
皆様方のご支援を心よりお待ち申し上げております。
(ブラジル都道府県人会連合会会長市川俊夫)
ブラジル都道府県人会連合会理事DIRETORIAEXECUTIVAKENREN
会長: TOSHIO ICHIKAWA(Toyama)
1.副会長: ALFREDO M. OHMACHI (Akita)
2.副会長: GILBERTO H. SUZUKI (Nara)
3.副会長: JOSÉ TANIGUTI (Wakayama)
4.副会長: MARIO SATO (Yamagata)
5.副会長: MINORU NISHIYAMA (Saga)
6.副会長: MITSUYOSHI NAGAYA (Gifu)
7.副会長: TAKASHI SHIMOKAWA (Mie)

1.会計理事: NAGATO HARA (Shizuoka)
2.会計理事: LUIZ KOJI YAMASHITA (Fukui)

1.書記理事: MONICA MITHIE UEZONO (Kagoshima)
2.書記理事: NEUZA K. SHIRATA ISSO (Gunma)
3.書記理事: AKINORI YOSHIDA (Saitama)

令和2年春の叙勲者、受章報告

日本政府は4月29日、2020年(令和2年)春の受勲者を発表した。 伯国からは邦人2人、外国人9人の計11人が叙勲を受けた。

春の受勲者の一人、山田和三氏(山田かずみ、79)本籍地-岐阜県武儀郡武芸川町、渡伯前の住所-岐阜県土岐市泉町、現在リオデジャネイロ市、カンポ。 グランデ在住は次のように語っている:
サンパウロ州、モジダスクルーゼス市の故足立小平治氏の呼び寄せで1959年5月着伯の、一介のブラジル単身農業移民にすぎない私が「令和2年の春の受章したことは、ともあれ私の80年の人生も、少しは世の中の役に立ったのか」思っています。

山田和三氏は旭日単光章(きょくじつたんこうしょう)受勲者、元カンポ・グランデ日系協会会長、元リオ・デ・ジャネイロ州日伯文化体育連盟理事兼日本語普及会会長等務め、リオ・デ・ジャネイロ州にて、長年に渡りブラジル社会に日本語の重要性を認識させ、日本語の普及に尽力した。

令和2年春の叙勲おめでとうございます!(岐阜県人会一同)

岩嶋健次領事フライトホーム

岩嶋健次領事(45、岐阜県)は4年8カ月にもおよぶ長任期を終え6月7日フライトホームされた。 岩嶋領事は2015年10月に現職に着任。 18年には、眞子内親王殿下のご来伯も経験。 岩嶋領事は通算約10年のブラジル生活を振返り、「一番思い出に残っているのは、やはり移住110周年を日系社会一丸となって祝うことができたことと、眞子内親王殿下にブラジルにお越し頂だき、訪問先の移住者の喜ぶ様子に接することができたことです。 私自身、今まで日系移住地を100ヶ所以上訪問しましたが、どこも温く感迎してくれました」と感慨い深げなさらに「日本以上に日本の価観を守まもり続けていることから、今日のブラジルは日系人のおかげで成り立たっていることを毎回痛感しました。 帰任後も日系社会との関りを保ち、将来またブラジルに戻りたいと思っています。 ブラジル日系社会での経験は心の財産です」と述べている。

(ニッケイ新聞掲載)


2020年5月の出来事

  • 06日
    • 県人会便り5月号から理事会で支出を減らす対策として県人会でやってみることに決定され佐久間ソニア理事編集、長尾昇理事翻訳 、両者に下書きをおくる
  • 07日
    • 県連執行部のテレビ会議 
  • 14日
    • 長屋会長、長尾会計理事新しくサイン登録にBancoSantander訪問
    • 県連執行部のテレビ会議
  • 16日
    • Videoconferencia で定例理事会
  • 21日
    • 県連執行部のテレビ会議
  • 27日
    • 第16回絵画展実行サポートお願いの手紙宮坂財団へ郵送
  • 28日
    • 県連執行部のテレビ会議

2020年5月定例理事会議事録要旨

  • 日時:2020年5月16日(土)午後3時~ビデオ会議
  • 出席者: 長屋充良会長、国井宏裕副会長、長尾ジョージ昇会計理事、金子補佐理事、大野光男補佐理事、佐久間ソニア書記理事、大野美香理事、平野イラシ理事、中田顕三理事、清水リナ地方理事
  • 議題
    1. 長屋会長挨拶
    2. 4月の出来事、会計報告
    3. 県人会会報は経費カットの為、理事の佐久間ソニア(編集)と長尾ジョージ理事翻訳によって実行。 次回からの県人会会報は各月理事たちが県人会について、もしくは岐阜関連の資料を提供決定(6月国井理事、7月清水理事、8月中田理事、9月金子理事、10月平野理事)
    4. 慰霊碑(イビラプエラ公園内に設置されている日本移民記念碑)県連から一定の期間各県人会がメンテナンスを行って経費カットをしてはいかがとの問い合わせ。 2020年の6月18日(移民の日)のイベントは行われない
    5. 県連新理事、中部文化委員会はビデオ会議でどう若手会員とのコンタクトを生かすかを検討。 県連も県人会理事とビデオ会議でコンタクト
    6. 世界大会、2021年4月、もしくは2021年10月に先送りされるか検討中
    7. 県費留学生、中田アンジェロ英二は日本政府よりブラジルからの上陸許可待ち。 この上陸許可が長引けば留学は2021年になる可能性
    8. 長屋会長は県連の市川俊夫会長(富山県人会))とともに県連の副会長(6人のうちの一人)を務めることを報告。
  • 次回の理事会は6月20日(土)午後3時~ビデオ会議