会報 2018年07月

母県より神門純一副知事ら慶祝団のご一行が来伯

ブラジル岐阜県人会創立80周年、岐阜県人ブラジル移住105周年、岐阜県農業高校生海外実習派遣40年を祝い、7月29日(日)にブラジル広島文化センターで記念式典が行われました。
当日は晴天の事もあり、会場には280名ほどのご来賓者が場内を埋め尽くし、熱気と感激の思いが交差する中で、午前10時に林ヒューバート佑(ゆう)氏の司会の下、副会長の国井宏佑氏の開会宣言でスタートしました。
日伯両国国歌斉唱では、一般財団法人国際クラブ所属の大城バネッサさんが素晴らしい歌唱力で君が代を独唱。場内は一斉に厳粛で和やかな式典ムードに包まれました。続くブラジル国歌では全員が斉唱。長年、ブラジルに在住している日本人や当地で生まれた日系人の心の中には、感慨深い思いが横切ったのではないでしょうか。
祝典挨拶は県人会の長屋充良会長より母県岐阜県より大勢の慶祝団の皆様を始めとし、一般財団法人国際クラブより高橋雄造専務理事ご一行、中島工務店の中島紀于社長、10名の農業実習生を引率しお越し下さった岐阜県農業高校生海外実習派遣団の中島充雅団長、小野卓也副団長、更には遠方より大勢の会員の方々が駆けつけ出席戴き、盛大な式典が開催される事への感謝の言葉が述べられました。
岐阜県の神門純一副知事からは「80年の長きに渡り、会員間の交流促進、各種情報提供、地域への定着援護を絶えず実行し、日本および岐阜県の懸け橋となってきたブラジル岐阜県人会の歴代の会長や会員の皆様の努力に深く敬意を表すと共に、先人の方々の遺徳を偲びたい」と、温かい挨拶の言葉を頂きました。
引続き、岐阜県議会の野島征夫副議長、在サンパウロ日本国総領事館の野口泰総領事、岐阜市の柴橋正直市長、ブラジル日本都道府県人会連合会の山田康夫会長から祝辞を頂きました。
司会の林ヒューバード佑氏より、岩井彦太郎岐阜県議会議員、矢島成剛様、小川恒雄様、加藤大博様、広瀬修様、森浩一様、谷藤錦司岐阜市議副議長、日置敏明郡上市長、兼山悌孝郡上市議会議長、林宏優山県市長、美濃加茂副市の高橋洋子副市長、中島工務店の中島紀于社長、一般財団法人国際クラブの高橋雄造専務理事、ブラジル日本文化福祉協会の呉屋新城春美会長、サンパウロ日伯援護協会の与儀昭雄会長、野村アウレリオ・サンパウロ市議を代行して桂川富夫様と順次、来賓者の紹介がありました。
続いて岐阜県知事より海外移住岐阜県人表彰の受賞式が行われ、神門純一副知事より高木和博会員を代行した前田氏、国井宏佑会員、浅野悟会員、大野光男会員、土田加津司会員、山内一豊会員、林京子会員が壇上へ赴き、それぞれ感謝状が手渡されました。
次に、一般財団法人国際クラブより青山るみ理事長と青山英世専務理事の代行で高橋雄造専務理事より寄付金目録が贈呈されました。
ブラジル岐阜県人会からは長屋充良会長より一般財団法人国際クラブの青山るみ理事長、中島工務店の中島紀于社長、塩野義治賛助会員、野村アウレリオ・サンパウロ市議へ感謝状を贈りました。
元県費留学生の池戸小夜子クラリッセ氏は、岐阜県郡上市で研修した経験を語り、「日本語の大切さを改めて実感している」と堂々とした日本語のスピーチで会場へ語りかけ、その姿に感動し、大きくうなずき、共感する人々が目につきました。
いよいよ式典も最高潮に達すると、全員起立して、県との絆を確認するかのようにしっかりと「♪岐阜県民の歌」を斉唱。最後は国井宏佑副会長の閉会の辞で式典は締め括られました。
引き続き、記念祝賀会へと移り、長屋会長、岐阜県神門純一副知事、野島県会副議長、一般財団法人国際クラブの高橋雄造専務理事らによる鏡開きが行われ、ブラジル岐阜県人会の山田彦次顧問が乾杯の音頭を取られました。
和やかなムードで昼食会が始まると、日本で演歌歌手のプロとして活躍している大城バネッサさんが歌声を披露。彼女は一般財団法人国際クラブ(岐阜県羽島市)に所属。来場者の皆さんは食事を取るのも忘れたかのように素晴らしい歌声に耳を傾け、多くの方々の心を揺さぶっていたようでした。
歌謡ショーが終わると、第40回岐阜県農業高校生海外実習派遣団の生徒さん達が来伯する前の短い時間の合間を縫って練習を重ねてきた「日本と私とコーヒー豆」の演劇を熱演してくれました。感動し、頬から涙を流しながらじっと舞台を見続けた方々の姿が印象的でした。きっと来伯当初から今までの大変だったブラジルでの生活の思い出が走馬灯のように脳裏に表れて来たのでしょう。
大勢の来賓客を迎えて開催された周年記念式典と祝賀会もいよいよ終わりとなり、閉会に際して長屋県人会長より、「かくも大勢のご出席者によって華やかな式典が催されたのは、岐阜県民の一人として大変に誇りを感じると同時に県人会を支えてきてくれた大勢の会員やボランティアの皆様のご協力に感謝します」と御礼の言葉で、祝賀会も幕を閉じました。
この度の式典には、第一回集団移民として若狭丸で渡伯された郡上市出身の池戸竹次郎氏の子孫でサンパウロ州プロミッソン市在住の池戸ネルソン氏の御家族で、サンパウロ市在住の池戸ロベルト氏が出席して下さいました。また、日置敏明郡上市長のご要望もあり、郡上郡上出身者のテーブルが設けられ、当県人会の橋詰二朗理事、元県費留学生の池戸小夜子クラリッセ氏も共に日置市長を囲んで会談されておりました。
美濃加茂市の高橋洋子副市長は、元国際戦略課課長の時代に多くの留学生の面倒を見てこられた経緯もあり、今回の式典には、橋本マルコス氏、栗本北レジーナ氏との再会で、昔を懐かしむような場を持たれたようでした。
山県市の林宏優市長も場内で打ち解けた感じで挨拶をされながら、式典の余韻を楽しむかのように言葉を交わされて、親交を深めておられました。
5年後の式典を見据えて、更なるブラジル岐阜県人会の発展と団結を誓い合いながら、午後4時に全てのプログラムを終え、記念式典は無事、終了しました。

 

 

一般財団法人国際クラブのご一行が県連主催の日本祭りにご参加

ブラジル岐阜県人会周年記念式典開催日より、1週間前の7月19日に日本祭りに出席される為、一般財団法人国際クラブより高橋雄造専務理事、大城バネッサ歌手、谷江剛氏が来伯されました。
7月20日(金)、7月22日(日)にかけてイミグランテス・エキスポ・センターで大城バネッサ歌手が第1ステージと第2ステージを交互に出演し、演歌を披露しました。
アルゼンチン生まれの日系二世で、御両親は沖縄県出身の大城バネッサさんは、幼年の頃から沖縄の歌に親しんできたこともあり、自作の「今帰仁(なきじん)」や岐阜県を象徴する「長良川悲恋」を唱歌し、プロ歌手としての貫禄を発揮され、会場を沸かせました。
7月21日(土)は「ブラジル日本移民110周年記念式典」が開催され、皇室の眞子内親王殿下がご臨席されました。ブラジル岐阜県人会では長屋会長、橋詰二朗理事、日比野亘理事、そして高橋雄造専務理事、大城バネッサ歌手、谷江剛氏もこの式典に出席されました。
一般財団法人国際クラブのご一行は翌日の23日より、大城バネッサさんの歌手デビュー15周年を記念して、アルゼンチンのブエノスアイレスで公演を行い、28日にはブラジルへとんぼ返りされ、ブラジル岐阜県人会の周年記念式典に出席して下さいました。

 

 

第40回岐阜県農業高校生海外実習派遣団が来伯

ブラジル岐阜県人会の周年記念式典に合わせ7月28日午前9時45分にグァルーリョス国際空港へ派遣団の一行が無事に到着しました。出迎えには長屋充良会長と影山事務局員が赴き、出迎えのバスに乗り込み一路ニッケイパラスホテルへ直行。ホテルでチエックインを済ませた派遣団の皆さんは昼食を済ませた後に、休む暇もなく式典会場となる広島文化センターへ移動。中島団長の指導の下に翌日のアトラクションで公演する演劇の練習を行っていました。
当日の式典場では、派遣団の全員が来賓者のアテンドや会場へガイド案内等、心温まる接待をして下さりました。午後の部では、短い練習時間にも関わらず「日本と私とコーヒー豆」の素晴らしい演技を披露して下さり、来場者の方々に深い感動を与えてくれました。
翌7月30日午前8時30分にはホテルを出発し、実習先のコロニア・ピニャール耕地へと向かう途中にバイオエタノール工場も視察。原料のサトウキビから、砂糖やエタノールの生産工程の説明を受け、循環型産業の現場を目のあたりにして、色々と学ばれたようです。午後3時には実習地へ到着。宿泊施設でお世話になる天野鉄人氏が出迎えてくれました。
7月31日、8月1日より、山下農園、山田農園、徳久農園、貴田農場、古庄農園で野菜、果樹、酪農等の実習を行いました。日本の農業とは異なる場面もあり、戸惑ったりする事もあったようですが、若い力で何かしらのヒントを得たことでしょう。
8月2日はメルカード(中央市場)の物流現場を視察した後、邦字新聞のニッケイ新聞社とサンパウロ新聞社を表敬訪問しました。午後にはサンパウロ日本文化福祉協会ビル内の日本移民史料館を見学。今年、日本移民110周年となる移民の歴史の展示物や写真が所狭しに陳列されており、皆さん演劇の影響もありましたでしょうか、とても真剣な眼差しでノートを取り、質問されており、その姿がありがたく、また、心強く感じられました。
その後、実習生は県人会事務所へ来られると、長屋充良会長、日比野健一理事、橋詰二朗理事らに出迎えられました。短期間の実習にも関わらず、一人ひとりが実習体験を発表。長屋会長よりねぎらいの言葉と「この経験を活かし、将来に繋げて欲しい」と激励もされておりました。ブラジル最後となる日、実習生の皆さんと県人会員を交えてのお別れ会が催されました。緊張感も解けたリラックスした雰囲気の中、レストランでの話も飛び交わり、あっと言う間に時間が経って行きました。最後には「♪ふるさと」を全員で合唱し、名残を惜しみながらお別れ会は終了となりました。
8月3日はスケジュール最後の表敬訪問先JICAを訪れ、JICAが長年に亘って力を入れて来た農業関連の開発事業の説明を受けました。世界で活発な活動を行っているJICAは、ここブラジルでも100名程のボランティアが赴任し、あらゆる分野で支援活動を行っていることを聴かれました。実習生の皆さんはどのように感じられたでしょうか。いつの日かボランティアとしてブラジルに戻って活躍して下さる日を私たちブラジル岐阜県人会は願っております!午後6時15分グァルーリョス国際空港より一路フランクフルトへ全員出立。皆さん「BOA VIAGEM !!」。次の実習先でも元気に実習に励んで下さい。

 

 

2018年6月の出来事

  • 4日 宮坂国人財団より第14回日伯友情交流絵画展への支援を受領。
  • 6日 臨時理事会開催。記念式典について最終調整の打ち合せが行われた。
  • 7日
    • 記念式典でのビュッフェ、音響・照明、記念品(布袋)等の契約を交わす。
    • 会報5月号・321号日本語版を郵送。
  • 8日
    • 岐阜県庁より、平成30年度(2018年)補助金交付決定通知を受理。
    • 第14回日伯友情交流絵画展支援の礼状と誓約書を宮坂国人財団へ送付。
  • 11日 会報5月号・321号ポルトガル語版を郵送。
  • 14日 事務局のインターネット受信トレイが外部の侵入者により操作され稼働が不可能となる。 回復作業は午前中一杯かかって復旧したが、今迄の受信データ全てを損失。
  • 20日  6月定例理事会開催。
  • 26日  式典記念品の布袋(Saco de Pano)が納品。
  • 28日 今日の県連代表者会議で、揖斐川マラソンのパンフレット配布を要請。

 

 

6月定例理事会議事録要旨

  • 日時: 2018年6月20日 (水) 午後5時~
  • 出席者: 長屋充良会長、日比野健一(会計理事)、金子亨資(書記理事)、橋詰二朗(理事)、日比野亘(理事)、坂野政信(マネージャー)、影山六男(事務員)
  • 審議内容
    1. 金子書記理事が5月の業務報告を行い、了承された。
    2. 日比野会計理事が5月の会計報告を行い、了承された。
    3. 記念式典関連:
      • 日本よりの来伯される慶祝団、一般財団法人国際クラブ、第40回岐阜県海外実習派遣団、中島工務店中島紀于代表取締役社長のブラジル滞在期間のスケジュールが決まり、空港への送迎、市内移動の車両の手配、ガイド担当者の割り振りを決める。
      • アクリマソン地域の軍警支部へ警備の依頼を要請中だったが、式典当日にパトロールカー配備が認可された。
      • 県人会主催の夕食会は午後7時より「Novilho de Prata」で催されることが決まる。
      • 7月30日に慶祝団がイビラプエラ公園内の慰霊碑参拝、日本館視察がスケジュールに組まれたことにより、園内の車での移動許可申請書を県連、文協へ提出。
      • 第40回岐阜県海外実習派遣団の農業実習スケジュールが決まり、理事会で承認された。
      • 一般財団法人国際クラブ所属の大城バネッサ歌手の日本祭り出演のスケジュールが決まり、影山六男事務員がフルタイムで同行する事になる。
    4. 次回理事会 2018年7月18日(水) 17時~

 

 

6月臨時理事会議事録要旨

  • 日時: 2018年6月6日 (水) 午後5時~
  • 出席者: 長屋会長、國井副会長、日比野会計理事、金子書記理事、橋詰理事、日比野亘理事、坂野政信マネージャー,影山六男(事務員)
  • 審議内容
    1. 記念式典の確認事項
      • ブラジルの来場者に配る記念品は、お茶(揖斐川茶)と布袋(ブラジル製)、共に手配済み
      • 音響・照明はBKC社依頼済み
      • 式典の昼食は、ブッフェ奄美を選択
      • 横断幕、バナーの手配は、ソニア佐久間会員へ依頼
      • 登壇者の椅子に名前
      • 式場内の円卓に名札
      • 舞台最前列の花飾り付業者の選択
      • ボランティア用の名札手配
      • トイレ清掃担当者を配置
      • ブラジル側の来場者の受付と日本からの慶祝団の受付を別々にセッティング
    2. 以上が決定され、その他のペンディング項目に関しては順次取り決めて行く事になる。