会報 2022年07月

さくら

 

桜の開花は日本の代表的なイベントであり、例年3月下旬から4月ごろ行われる、地域によって異なる場合があります。 1〜2週間程度の短い期間での出来事です。 この時期、人々は公園で花を観賞することを「花見」と呼び、その木の下でピクニックをするのが風習となっています。
桜は、新しい出発、幸運、希望、無常、はかなさの象徴であり、人生の短さと尊さを思い起こさせるものである。
この花は国際的にもよく知られており、この花を使った食品や飲料がいくつかある。 花びらは料理の味付けに使われ、お茶やゼリー、餅の材料にもなる。
また、映画『君の名は。 』の新海誠監督が、桜の花びらの落下速度(秒速5センチメートル)を題材にした『秒速5センチメートル』など、映画やドラマで取り上げられることもある。
日本には600種以上の桜があり、日本最古の桜は山梨の実相寺に植えられた樹齢1800年から2000年の神代桜と言われている。
不思議なことに、ブラジルの桜の開花時期は7月中旬から8月までで、7月2、3、9、10日にはサン・ロッケ市で「文協桜祭り」が開催されます。
桜の木はその他の市外では、次の場所で見ることができます。

  • カルモ・パーク
  • BSGIカントリーサイド文化センター
  • カンポス・ド・ジョルダン
  • クリチバ植物園
  • フレイロジェリオ市内にある「さくら公園」

(ポ語原稿:ブラジル岐阜県人会理事エンリッケ児玉)

 

 

県人会インターナショナル会員の皆さんへ

やーっとかめやなも。 まめにやってござらっせるかな?5月15日のオンライン講演で「ふるさとの訛りなつかし岐阜弁事情」をお話しした神田卓朗です。 わっちはまんだ元気にどーぞこーぞ生きちょるでなも。 当日の会員の皆さんからのご質問について遅ればせながら追加のお答えをお届け致します。

(1)郡上市出身の女性会員の方から「郡上にいた時に『へっあ、まめなかな!』という挨拶を耳にしましたが、あれは郡上弁なんでしょうか」とのご質問がありました。
「お年寄りが主に使う間違いなく郡上の挨拶です。 ただ今も使われているかどうかは?です」とお答えしました。 その後少し調べてみました。
①郡上市美並にある「日本まん真ん中センター」に勤めている50代
の女性職員は『へっあ、まめなかな』は聞いたことがないけど、郡上市が出している「郡上かるた」に載ってますよ」と教えてくれました。
②また郡上を中心に全国でフォークソングを歌い続けている元ピぺ・ファートのリーダーで雑花塾の中心メンバーである八幡町島谷の増田康記さんに聞いてみると「『へっあ、まめなかな』は昔は聞いたけど、今はほとんど聞かない。 どちらかと言えばおじーちゃんが良く使ってたね。 「郡上かるた」に載っているのは、『へっあ、まめなかな』を使わなくなったからだと思う。 」と話していました。
③さらに八幡町栄町出身で映画「郡上一揆」の撮影の時に、郡上弁指導に当たった上野道子さんは、「うちは昔、酒屋とたばこ屋をやっていたので、50年くらい前は近くの町や村からバスでやってくる60歳以上のおじーちゃんたちが「へっあ、まめなかな」と言いながら店に入ってきたり、「へっあ」と言って入ってきて、「まめで、おいでたかな」と挨拶をする人もいました。 それが普通でした」と話し、さらに「この前、集まりがあって、八幡町以外の郡上市内で「へっあ、まめなかな」と言ってる人がまんだおいでたよ」と聞きました」と報告してくれました。

ところで郡上市が発行した「郡上かるた」には「へっあ、まめなかな」が収められていますが、2010年現在の資料編(郡上かるた副読本・ふるさとに学ぶ)を見ると、次のように説明されています。
①「へっあ、まめなかな」は「こんにちは、ごめん下さい」という意味で、隣近所の家を訪問するときなどに、挨拶として使われていました。 この言葉は現在の八幡町・明宝の吉田川筋や、下川筋の相生、高鷲町・白鳥町・大和町の上保筋で使われています。
②八幡町で店を開いている人の話。 「『へっあ』は子どもの頃から、お店に入る時などに『こんにちは』『売っとくれ』という意味で日常的に使っていました。 『へ』と
『あ』の間は、玄関の敷居をまたぐぐらいの間をあけて言います。 今も店をやってますが『へっあ』と言って入ってみえる人はいません。 私は使い慣れた言葉なので、つい口にしてしまいます。 』
以上の通り「へっあ、まめなかな」は、郡上全体としては消えつつありますが、その一方で地域によって、ご高齢の方たちの間では今も愛用されているようです。

(2)次にかつては岐阜弁の横綱クラスと言われた「やっとかめ」について。 オンライン講演に参加されていた女性会員の方から、「『やっとかめ』という言葉は、高山では使わないと聞きましたが、どうなんでしょうか」とのお尋ねでした。
同じくオンライン参加者で高山市出身の男性会員は、「やっとかめは使わない」ということでしたが、その後、高山市の生まれ・育ち・在住の50代と60代の男性に聞いてみると、2人とも「やっとかめ」は自分では言わない」と答えています。
また飛騨市古川町の50代のF子さんは、「古川では「やっとかめ」とは言わんねぇ」と話す一方、下呂市で店を経営しているSさんは、「仕事の時やお客さん相手の時は言わないけど、古くからの友人や地元の仲間同士では今でも「やっとかめ」を使いますよ」とのことでした。
さらに高山市上一之町の三嶋豆本舗オーナーで飛騨地方の歴史・文化に詳しい長瀬公昭さんは「やっとかめ」についてこう話しています。 「飛騨弁では「さしことめ」と言います。 89歳の古川の先生に伺ったら、高山から古川にかけて「さしことめ」を使っているようです。 但し84歳の高山の先生に伺ったら「知らない」ということでした。 下呂地方では「さしことめ」は使わず「やっとかめ」を使っているということでした。 」
ちなみに飛騨方言研究者の岩島周一さんの著書「飛騨の方言」(1996年刊)によると、「『やっとかめは(=久しぶり)』は萩原町と小坂町(いずれも旧)で収集したほか、荒垣秀雄著「北飛騨の方言」と土田吉左エ門著「飛騨のことば」より使用例を得た。 また同じ意味の「やっとこめ」は益田郡(旧)と飛騨中部以南」で収集した。 同じ意味の「やっとめ」は小坂町と萩原町で収集した」と書かれています。 このほか同署の「飛騨方言の特徴」の中で「安否を問う場合の問答集」の例文として「サシーコトアワンガ、マメナカイナ」(長いこと会わないが元気ですか)をあげていますが、この「サシーコト」は高山の長瀬さんが伝えてくれた「さしことめ」と意味と語形が近いようです。
これらの情報とは別に、「やっとかめ」について調べてみると、岐阜県内の分布や類似語なども明らかになってきました。 かなり古くなりますが、平成の大合併の直前1998年に、岐阜県方言研究者の
加藤毅さんが、岐阜県と岐阜県老人クラブ連合会の協力を得て調査を行い、「日本のまん真ん中・
岐阜県方言地図」を発行しています。
それによると、「久しぶり」を意味する岐阜県内の方言は、①やっとかめ②やっとめ③やっとこめ④しばらくぶり⑤ながいことめ⑥ながいうち・・・の6種類が使われていることが分かりました。 もちろん共通語の「久しぶり」や「お久しぶり」という地域も少し交っています。 ただ「飛騨方言の特徴」に載っている「さしーこと」や長瀬さんの言う「さしことめ」はこの調査では全く見られませんでした。
岐阜県方言地図の「久しぶり」項目の分布を見ると、岐阜市を中心に西南濃、中濃、奥美濃、東濃に及ぶ美濃地方はほとんどが「やっとかめ」で、奥美濃・東濃にかけては部分的に「やっとめ」が使われています。
一方飛騨地方では次のような分布が明らかになっています。 (旧市町村名)
①やっとかめ=高山市・荘川村・清見村・宮村・古川町・白川村・萩原町・下呂町・金山町
②やっとめ=久々野町・小坂町・馬瀬村
◇旧馬瀬村中切のMさん(40代)「亡き祖母は「やっとめ」と言っていた」
③ながいうち=上宝村
④ながいことめ=神岡町・河合村・朝日村・宮川村
この岐阜県方言地図は、平成の大合併前に岐阜県老人クラブ連合会の会員
450人が協力し、当時の県内99市町村の各支部ごとに調査を行い、およそ9万語の岐阜県方言をまとめたものなので、今から22年前の古いデータとは言え、かなり正確なものです。
現在高山市や古川町でも「やっとかめ」と言わない人が増えているようですが、調査した方言地図を見ると高山や古川をはじめ飛騨地方全般でも以前は「やっとかめ」または類義方言が使われていたことは間違いありません。 従ってここ20数年の間に共通語化がさらに急ピッチで進み、「久しぶり」が浸透した結果と思われます。
2006年に岐阜市の男女高校生50人を対象に、岐阜弁50語についてアンケート調査をしたことがありますが、その結果50人のうち38人が「やっとかめ」の「意味が分からない・使わない」と答えており、今では「分からない・使わない」という高校生がもっと増えている可能性があります。 この時の調査では、岐阜弁50語のうち高校生たちは27語を理解できたものの、23語については分かりませんでした。 今では・・・。
かつては岐阜弁を代表する「やっとかめ」が今や姿を消しつつあり、岐阜市の中学生からは「在来種の亀ですか」という質問が出るような時代になっています。
このような方言離れの現象は、岐阜県ばかりでなく全国どの地方でも同じように見られます。 それだけに今こそ地域文化の要である岐阜の方言を見直し、教育的な観点からの取り組みも必要とされています。
なお「やっとかめ」の同義方言「さしーこと」または「さしことめ」は、「やっとかめ」以前に飛騨で使われていた語いなのか、あるいは地域的分布による違いによるものなのかについては、まだ分かっていません。 どなたか調べてみたいという方はいらっしゃいませんか。
以上「へっあ、まめなかな」と「やっとかめ」のご報告まで。 というようなことで、せけーじゅーにおんさる岐阜県出身者のおまはんた、どーぞこれからも、まめに
やっちょくんせー。 えか!?飛騨出身の人んた用のえーさつ→そしゃ、そーゆー
こって、ためらってな!
ぜーしょの大阪を離れて岐阜での生活が52年になってまった神田卓朗拝

(原稿:GKI第4回オンライン定例会の講師、神田卓朗先生許可転載)

 

 


2022年6月の出来事

  • 06日
    • 宮坂財団に第18回絵画展の補助金申請の手紙を送る。
    • サンパウロ日本国総領事館に外務省共催名義使用許可申請書を送る
  • 11日 静岡県人会館で静岡、奈良、岐阜のコラボでフェスタジュニーナ
  • 17日 定例理事会
  • 22日
    • 絵画展委員会会議
    • 日本祭りシテイホール使用料金県連に納める
  • 24日 宮坂財団より絵画展スポンサー契約書送られてくる。
  • 28日 宮坂財団へサイン済み契約書送り返す

 


2022年6月定例理事会議事録要旨

  • 日時: 6月17日(金)19:00
  • 参加者: 長屋充良会長、国井宏裕副会長、長尾ジョージ昇会計理事、佐久間ソニア書記理事、金子亭資相談役、平野イラシ理事、児玉エンリッケ理事、大野マルコス理事、橋詰セシリア監事補
  • 議事録:
    1. 会長挨拶
      • 6月11-12日に行われた「フェスタジュニーナ」参加協力と準備の6月10日にも、協力頂きお礼を述べる。 販売目標を達成したことを報告。 郡上踊りで、たいへん盛り上がり参加者から感謝される。
      • 県費留学について県庁に問い合わせ中の件を報告。
      • 日本祭りボランティア参加希望状況を報告。 バラツキを是正する必要あり。
      • 日本祭りでの郡上踊り参加者を募る。
    2. 5月度活動、佐久間書記理事より報告
    3. 5月度会計、長尾会計より理事報告
    4. フェスタジュニーナ参加、佐久間書記理事が報告
      郡上踊りは非常に場を盛り上げて、会場が華やかになった。
      五平餅を金曜日からの準備より当日まで、佐久間母娘、大野マルコス理事、児玉理事、長尾理事、平野理事、金子モニカ、アドリアーナ姉妹、金子イザベル、よしこ事務局長、イソネウザ群馬県人会会長、長屋ベッチに多大な協力頂く。
      郡上踊りは、高井さん、佐久間母娘、大野マルコス、Lo、イソネウザ会長、長屋ベッチに大活躍していただく。
    5. 日本祭り準備報告:長屋ベッチ,フェスタジュニーナも兼ねて報告する。
    6. その他