ブラジル岐阜県人会便り
インターネット版
www.gifukenjinkai.org.br
第293号
2016年1月

新年明けましておめでとうございます
今年もブラジル岐阜県人会をよろしくお願い申し上げます

      2016年は世界経済低迷の幕開けから始まり、ブラジル国内も政情不安に伴う経済の先行き不安と、多くの難問を抱えた船出となりました。 我々庶民にとっても厳しい年になりそうですが、それでも地球はまわります。 心して新年を迎えたいと思います。
      去り行く年、来る年を繰り返している我々ですが、毎年新しい年を迎えますと、「よし今年も」という覚悟のようなものが、年齢に関わらず生じてくるから不思議な現象です。 特に日本人(日系社会)にとっては元旦は特別な意味を持ち、かってはこのブラジル各地の日本人会、サンパウロ市を本拠地にしている、ブラジル日本文化福祉協会(文協)をはじめ各都道府県人会などでも新年祝賀会は多く開かれてきました。 ですが、100年以上もの長い間生き続けてきたお正月行事は、今ではそんなに多く継承されているわけではありません。
      代表的な日系人団体の一つである文協など、各州でも数えるほどの日系人コミュニティが、日本の正月(文化)風習を継続しているに過ぎません。 かっての日本人移民たちは1960年代前半頃まで、各地の日本人植民地は運動会と並んで、お正月の祝賀会は盛大に開かれていました。 以来、1970年大阪万博を境に新しい移民が激減する中、各地での運動会や新年祝賀会は、徐々に減少し始めました。
      ですが、お正月に備えての「餅つき」などは、サンパウロ市リベルダーデ区の東洋人街広場では、商工会の日系人を含めた日本人の面々が、年の暮れには「餅つき大会」を開き、今では12月31日は大勢の人々も集まり、日伯交流事業の一つとしてこの地区の名物行事になっています。 ですが、各州、各地での日系人集団地の「もちつき行事」、特にサンパウロ市の日系人たちには、中々伝わりにくくなっているのが現状のようです。
      もともと日本人の遠い祖先の時代から、「お餅」は、正月とは切っても切れない深い関係にありました。 つまり、神と人を結ぶ意味だと言う風に伝えられてきたものだと、日本の民俗学の権威者、柳田国男氏は述べています。
      今ではその意味を忘れて多分「めでたい食べ物?」だから、お正はお餅を「お雑煮」で食べるぐらいにしか考えていないのが私たち大部分の人々のように思われます。 お正月の「餅」といえば、年の暮れ(12月28日か、30日には餅つきは終了)に、最初についたお餅で、家族全員の手で「鏡餅」を作り、31日暮れまでに仏さまや、神棚、玄関、かまど、井戸、米俵、等々に飾る大小の「鏡餅」と、「みかん」飾り終え、暮れの除夜の鐘の音を聞きながらお宮様に出向きます。
      このような「餅」を作る事は、中国から教わったものであるようですが、後に日本では「鏡餅」になり、「雑煮」となり、深い神聖なものなってきたのは、我々日本人、つまり祖先の力でもあると同時に、日本人独特の風習でもあると、「柳田国男」は或る本の中で述べています。
      そして今年も、豊年な年となりますようにと、家族が健康で過ごせますようにと、かしわでを打ちながら神様にお願いするのが、かっての私たちの村(今では市)のしきたりでした。 親類、縁者、と行き逢う人々に対しても、「おめでとう」と言葉を交わします。 この場合の「おめでとう」という意味は、「あなたの家がおめでたいように」という意味だそうです。 つまり、お祝いの「意」を持ってくるのであって、そのために子供たちにも御祝儀(お年玉)をやる風習が残されているようです。
      このような正月行事の一つである風習は、年に数えるほどしかない、まことにうれしい行事の一つでした。 つまり、ブラジルで生活をしている我々も、めでたいからお正月はお餅をたべ御祝儀を弾むということではなく、祖先から伝わる意味を理解したうえでお餅をたべ、お正月を祝うことにしたいと思います。 お正月が来るたびに、改めて人生の幸福を祈念する風習は今も祖国に日本にも残っていますし、我々の住むこのブラジルにも、日本のよき伝統文化をわずかでも守っていきたいものと考えます。

(ブラジル岐阜県人会 会長 山田彦次)

 

 

中島工務店が日本館の修復工事

      サンパウロ市イビラプエラ公園の「日本館」が2015年11月25日から12月22日まで、修復工事に入りました。 今回も岐阜県中津川市の「(株)中島工務店」が無償で担当し、過去1988年、1998年、2013年に続き4度目の工事になりました。
      使用された木材は岐阜県産で、ブラジルには6月17日から到着していました。 材木代は岐阜県から、渡航・滞在費はブラジル日本文化福祉協会(文協)からの補助金も活用していますが、その他の費用は全て中島工務店負担で、ボランティアで修復を行っています。
      1954年、サンパウロ市創生400年祭の折に、日本政府およびブラジル日系コミュニティ共同で建設された日本館は、長年シロアリの被害と劣化に悩まされてきました。 今回の工事も順調に進み、実際には予定より1週間近く早めに作業は目標に達していたそうです。 残りの時間は、障子やガラスの張り替えなど、細かい個所の修理や補給に費やされました。
      12月11日にはブラジル岐阜県人会主催の夕食会が7時から開かれ、県人会からは山田会長、浅野理事、日比野理事、金子監事、吉村監事、坂野マネージャー、影山事務員と会員数名が出席し、中島紀于(ナカシマノリオ)代表取締役率いる中島工務店の宮大工さん6名(棟梁3名:松下智廣[マツシタトモヒロ]氏、田口保則[タグチトモノリ]氏、袈裟丸幸雄[ケサマルユキオ]氏と、若手3名:原正成[ハラマサナリ]氏、宗定直哉[ムネマサナオヤ]氏、早川大貴[ハヤカワヒロキ]氏)、文協の日本館運営委員会の伊藤誠施(イトウセイジ)副委員長、ヤマト商事の高木和博(タカギカズヒロ)社長、宮坂財団の松尾治(マツオオサム)副会長、サンパウロ日伯援護協会(援協)の尾西貞夫(ニシオサダオ)副会長、邦字新聞の記者数名もテーブルを囲み中華料理店で11時まで話が弾みました。
      中島工務店一行は11月23日に来泊し、12月28日に出国しました。 代表取締役の中島紀于氏は「今回は完ぺきにできた、100年は大丈夫だと思います」とNHKの取材でも述べ、「若い大工たちには世界に出て日本の技術や木材を世界に見せてほしい」とも期待していました。


食事会の様子、山田会長の挨拶

 

 

長良川の鮎が農業遺産に認定

      国際連合(国連)の専門機関の1つである国際連合食糧農業機関(FAO、Food and Agriculture Organization of the United Nations)が実施する、世界重要農業遺産(GIAHS、Globally Important Agricultural Heritage Systems)に、岐阜県「清流長良川の鮎(アユ)」が2015年12月16日に認定されました。 GIAHSは伝統的な農業、土地利用、技術、文化風習、風景、そしてそれを取り巻く生物多様性の保全を目的として、2002年から開始された制度です。
      今回の認定で、伝統的な漁法や食文化、景観など流域住民の生活に恵みをもたらす「里川」のコンセプトが世界的に認められたことになり、観光事業の活性化だけではなく「長良川ブランド」商品の販売向上も期待されます。
      鮎を獲る「鵜飼」漁法は岐阜県のみならず、日本各地で行われますが、長良川の鵜飼は唯一皇室御用達と認められていて、獲れた鮎は皇居へ献上されるのみならず、明治神宮や伊勢神宮へも奉納されています。
      この度FAOローマ本部で認定されたのは「長良川の鮎」の他、和歌山県の「みなべ・田辺の梅栽培」、宮崎県の「高千穂郷・椎葉山の山間地農林業」、バングラデシュの「水上菜園の農業慣行」の計4つです。
      その他、日本国内で認定されているのは、石川県の「能登の里山里海」(2011年)、新潟県の「トキと共生する佐渡の里山」(2011年)、静岡県の「茶草場農法」(2013年)、大分県の「国東半島・宇佐の農林水産循環システム」(2013年)と熊本県の「阿蘇草原の持続的農業」(2013年)です。

(岐阜新聞ホームページ[www.gifu-np.co.jp]ニュースより転載)


世界重要農業遺産に認定された「長良川の鮎」

 

 

ホームページを移転しました

      この度、ブラジル岐阜県人会の公式ホームページのアドレスが変わりました。 旧アドレスの「com」(商業、英:commercialの略)より、非営利団体を示す「org」(英:organization)が適しているため、変更が決定されました。
      当分の間は旧アドレスでもホームページにアクセスできますが、今年の9月からは新アドレスのみの体制に切り替える予定です。
      大変お手数ですが、皆さまのブックマーク(お気に入り)やアドレス帳の更新をおねがい致します。
      ブラジル岐阜県人会のホームページは2011年10月に開設されて以来、1万5千名以上の訪問件数を記録しています。 ただし、この数字は全ての訪問を数えているため、同じ方が一日に数回訪れるとその数も加算されています。 2015年3月にはホームページが作り直おされ、その際に訪問件数の統計方法も改善されました。 新しい統計では、2015年3月からの訪問件数は2200件あり、その内1600件が異なる人物(又は異なる端末)と予想されます。 アクセスの大半はブラジル(54%)からで、その次に日本(24%)とアメリカ(9%)が続きます。   (2016年1月10日までの調べ)

ホームページ
   www.gifukenjinkai.org.br

メールアドレス
   お問い合わせ全般
      mail@gifukenjinkai.org.br
   会長宛
      guifukai.kaichou@nethall.com.br
   事務局宛
      guifukai.jimukyoku@nethall.com.br


Copyright Brazil Gifu Kenjinkai. All rights reserved.
www.gifukenjinkai.org.br